個人的鎖国

京都に勤めていたとき、西洋人に街で出会うと、英語を話さなくては!とか、理解しあえない感覚なのでは?とか思って

とても怖かった。
 
社内の英会話クラブに入った。講師のジェイクはとても優しくて、ゆっくり話してくれたので、西洋人も同じ感性を持った人間なんだと初めて知った。(失礼なこと思っててごめんなさい。)それくらい日本って、潜在的に鎖国意識が残ってるのかも知れない。
 
最近、映画に出演させてもらった。監督もプロデューサーも
出演者もスタッフさんも、ほとんど全員20代前半だった。親子ほど年下の人たちなれど、彼らは映画の専門家なのでわたしは本当に新人だった。
そこで繰り広げられた制作の世界は、一人一人が自分の仕事に責任を問われ、なおかつお互いに愛を持って接するという
本当の大人の世界だった。
わたしは知らなかった。年齢は人間関係とはまったく無関係だということを。
映画以前は、20代の人を同じ感覚の人間なのかどうかわからなくて、理解できなかったし、正直こわかった。
でも、まったく同じ感性を持っているとわかった瞬間はうれしかったし、そこからは普通に信頼や友情が成立していった。
 
鎖国の鎖は、気がつくまで見えない。